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歯周病とは?原因・症状・予防法を解説

  • コラム

「最近、歯ぐきが腫れて歯磨きすると血が出る…これって歯周病?」
「歯周病ってどんな病気なの?放置するとどうなるの?」
「歯周病にならないためには、どうすれば良いの?」
歯周病は、日本人の成人の約9割がかかっていると言われる病気ですが、自覚症状が出にくいため、気づかないうちに進行してしまうことも少なくありません。
本記事では歯周病の原因や症状、予防法について解説します。

 

 

歯周病とは?

歯周病とは、細菌感染によって引き起こされる炎症性疾患であり、歯の周囲の組織、特に歯を支える骨(歯槽骨)を破壊していく病気です。進行すると歯槽骨が溶けてなくなり、最終的には歯がグラグラと揺れ始め、抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病の進行は、歯肉炎と歯周炎という2つの段階に分けられます。
歯肉炎は、プラークに含まれる細菌によって歯ぐきに炎症が起こった状態です。歯肉炎の段階では、まだ歯を支える骨には影響が出ていません。そのため、毎日の丁寧な歯磨きや歯科医院での定期的なクリーニングによって、口腔内環境を改善すると元の健康な状態に戻すことができます。
一方、歯肉炎が進行して歯周炎になると、歯肉炎で見られる症状に加えて、歯と歯ぐきの間から出血や膿が出たり、口臭が気になったりするようになります。また、歯周病菌によって歯ぐきが下がると歯周ポケットが深くなるため、さらに汚れが溜まりやすくなる状態に。歯周ポケットの中に歯石ができると、炎症が慢性化してしまいます。そして、歯周病菌によって歯を支える骨が溶けていくため、歯がグラグラと揺れてきます。最終的には歯を支えきれなくなり、抜け落ちてしまうのです。
実は、歯周病は「歯を失う原因の第一位」として挙げられており、2001年には「人類史上、最も感染者数の多い感染症」としてギネスブックに登録されたほどです。それから約20年が経過しましたが、現在に至るまでその順位は変わっていません。このことからも、歯周病が非常に深刻な病気であることがわかります。

 

 

歯周病の原因

ここでは、歯周病の原因について解説します。

歯周病の直接的な原因は細菌

歯周病の直接的な原因は、お口の中に存在する細菌です。これらの細菌が、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)の中で繁殖し、バイオフィルムと呼ばれる細菌の集合体を形成します。このバイオフィルムが歯肉に炎症を引き起こし、歯周病を進行させるのです。

 

歯周病を悪化させる生活習慣と全身の健康

歯周病の原因は、細菌だけではありません。喫煙、糖尿病、ストレスなども歯周病の発症や進行に影響を与えます。

○喫煙

タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管を収縮させ、血流を悪化させます。これにより、歯ぐきの抵抗力が弱まり、歯周病が進行しやすくなります。また、炎症や出血が抑えられるため、歯周病に気づきにくくなってしまうことも。

○糖尿病

糖尿病は、歯周病と相互に悪影響を及ぼし合う関係です。糖尿病の方は歯周病にかかりやすく、歯周病は糖尿病を悪化させることがあります。糖尿病によって唾液の分泌が減少し、免疫力が低下することで歯周病が治りにくくなります。

○ストレス

ストレスは、免疫力の低下や唾液の分泌減少を引き起こします。これにより、細菌が繁殖しやすくなり、歯周病のリスクを高めます。また、ストレスによる歯ぎしりや食いしばりは、歯周組織に負担をかけ、歯周病を悪化させる原因の一つです。

 

 

4つの予防法

歯周病は予防できる病気です。ここでは、予防法を4つのポイントに分けて解説します。

1.毎日丁寧な歯磨きをする

歯周病予防の基本となるのは、毎日の丁寧な歯磨きです。歯周病の原因となるプラーク(歯垢)をしっかりと除去することが大切です。プラークは歯周ポケットと呼ばれる歯の周りの溝が深くなってできた隙間に蓄積しやすいため、歯の表面だけでなく、歯周ポケットを意識した磨き方を心がけましょう。
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、5mm程度に細かく動かしながら軽い力で磨くのがポイントです。歯ブラシが届きにくい部分には、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することをおすすめします。

2.定期的に歯科検診を受診する

歯ブラシが届きにくい場所は、時間の経過とともにプラークが歯石に変化し、歯磨きでは取り除くことができなくなってしまいます。また、歯周ポケットが深くなると歯ブラシの毛先が届かなくなり、通常の歯磨きでは限界が生じます。そのため、定期的に歯科医院で歯石除去を行うことが大切です。

 

3.禁煙をする

タバコに含まれるニコチンは、歯周病を悪化させる原因となります。禁煙によって歯ぐきの血流が改善されると、歯ぐきに十分な栄養と酸素が供給されるようになり、歯ぐき本来の抵抗力が回復します。また、歯ぐきの炎症や出血といった歯周病の初期症状が正常に現れるようになり、早期発見につながるというメリットもあります。

 

4.免疫力を高める生活習慣を心がける

口腔内には300種類以上もの細菌が存在し、バランスをとりながら共生しています。体の免疫機能が弱まると細菌のバランスが崩れ、歯周病菌が優位になるため、歯周病が進行します。体の免疫機能を維持するためにも食事や睡眠、ストレスケアなどの生活習慣を整えましょう。

 

 

まとめ

歯周病は、細菌感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯を支える骨を破壊し、最終的には歯を失ってしまう可能性がある恐ろしい病気です。
歯周病は早期に発見し、適切な治療とケアを継続することで進行を食い止め、健康な歯を維持することができます。「もしかしたら歯周病かも?」と気になる症状がある場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診しましょう。

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